top of page

大森八幡支部会員の皆様へ

 

6月度感謝会おめでとうございます。

第186回春季大祭は素晴らしい天候に恵まれ、御霊地の木々のみどりが陽の光の中で輝き、林間をさわやかな風が流れました。全国の会員さんが一堂に会して太神様、金剛様、万物万霊に感謝を申し上げる事ができました。ありがとうございました。

全国どちらも田植えが終わって、稲が元気に生育していることでしょう。皆様、お元気でお過ごしでしょうか。

 

 

 今月は金剛様より「真に涙の味を解せざるものは、真に笑いの価値を知らざるものである。」とみさとしを頂いております。

涙の味とは、どんなものでしょうか

笑いの価値とは、どのようなことでしょうか。

悲しくても嬉しくても涙は出るものです。自らの思いと共に溢れ出て来るものです。自分自身の嬉しさ、喜び、あるいは悲しみ、苦しみ、時には悔しさを言葉に出さなかったとしても、思いと共に出て来るのが涙です。金剛様が申される涙の意味は、自分自身の思いから出る涙と、もう一つ、人様の涙の意味も受け取らせて頂きなさいという事ではないかと思います。

 

 

 今から40年ほど前のことです。息子の同級生のお母さんをお導きさせて頂いた時の事です。夫婦仲が悪くてと話された事がきっかけでした。初めてその方の家に伺った時、玄関を開けたら、夫婦ケンカが始まっていました。子供さんたちは肩を抱き合って座り込んでいました。しばらくはケンカが収まるのを待つしかありませんでした。少しずつ勉強が始まりましたが、なかなか天茶供養、お浄めも進まず、1年位が過ぎた頃、ご主人が人工透析をしなければならなくなりました。透析を受ける病院とその方の自宅のちょうど真ん中に私共の支部という位置関係でした。最初の人工透析を受けた日、自宅に帰る途中で支部の玄関にやっとたどりついたようです。顔色も悪く、力なく、「今、受けて来た。疲れた。」と言うなり座り込んでしまいました。「少し休んで下さい。大変だったのですね。」と声をかけましたら、「俺のこの辛さなんかわからないだろう。大変だったとか他人事のように言うな」と言われました。

当時、私は30代半ば、5人の子育てと主人が仕事の独立をしたばかりでそれを支えるので必死でした。透析治療の何たるかもよく理解しておらず、ただ、その方の様子を見て、とても辛そうだなと思ってかけた言葉でした。日ごろは、強気の方でしたが、3~4時間もかけて体中の血液を抜き、機械によって浄化し、また血液を体内に戻すという大変な治療を産まれて初めて受けた、そのショックと疲労はどれほどか大きかったことでしょう。辛かったでしょう。その辛さ、苦しみに寄り添う事が出来なかった、申し訳なかったという深い懺悔の思いは、私の心から決して消える事はありません。今月のみさとしを頂いて、この思いがすぐに出て来ました。

 

 「人様の心に寄り添う」と言われますが、真にその人の心になれるだろうか、それが人としての価値であり、人間性であり、真価でありましょう。金剛様は、それを私たちに問いかけておられるのだと思います。人様の悲しみや苦しみになりきる事が出来なければ、本当の喜びを味わう事は出来ないという事だと思います。

 

 私たちは日ごろ天茶供養をさせて頂いています。自分たちの親へ、先祖へ、土地、家屋、仕事先の従業員の先祖、得意先の先祖へ、その他にも公的な供養、震災横死者、開教以来の先亡者へ、などなど。感謝の供養が基本ではありますが、霊(みたま)の思いはどうかという心でさせて頂かなければ感謝の心には繋がっていきません。お浄めをさせて頂いて、自らの心を振り返る事がなければ足りない事に気づくことは出来ません

 

 人間味のある人間にならせて頂く事は容易な事ではないかもしれません。しかし、私たちは一人で生きているわけではなく、家族があり、友人があり、社会の中で様々な人間関係によって支えられ、助けられ、生かされている日々です。その社会の一員として、自分の目の前の一人の方と心を通わせ、悲しみも喜びも共に味わってこそ、人生は素晴らしいものになるのではないでしょうか。きっと豊かで生き甲斐のある人生になるはずです。今月は一か月、そこに目標を持って精進させて頂きましょう。

 

 

 

追伸

 

 お陰様をもちまして、6月14日から支部道場、私どもの自宅の建て替え工事を着工させて頂きますお運びとなりました。長きにわたり、お支え頂きまして本当にありがとうございました。皆様と共に学ばせて頂きました思い出がたくさんあり、名残惜しい気持ちでいっぱいです。令和8年2月に完成予定です。その間、皆様にはご不自由をお掛け致しますこと、何卒お許し下さい。

 

「橋爪家」には、「感謝会」の会場として、「杉山家」には「千巻供養、第二修法日」の会場としてご神前をお借り申し上げます。誠にありがとうございます。ご両家、ご家族の皆様、何卒よろしくお願い申し上げます。

 

解脱誌と共にご両家の地図を同封させて頂きますので、お間違えのないようにお越し下さい。なお、私の仮住まいは大田区大森中2-4-10 第75シンエイビル102号室になります。こちらで支部をお預かりさせて頂きますので、いつでもいらっしゃって下さい。何卒よろしくお願いいたします。

 

 

 

令和7年6月1日   大森八幡支部  関僚子

bottom of page