
防災対策
災害を防ぐ事は誰にもできませんが、準備をすることで負担を減らす事が出来るかも知れません。お互いに考えてみましょう。
ー 防災グッズ ー
生命の危機リスクを軽減させるグッズ
①電池式携帯充電器→携帯電話のバッテリーの有無が生死を分ける可能性があります。自動車用充電器を活用されている人も多くいました。最近ではソーラーパネル式の充電器も販売されています。
②電池→使用する機器の電池を単3と単4だけに絞ると準備が楽になります。
③ヘッドライト→両手が空くほうが身の安全が確保しやすいです。もちろん懐中電灯も有効です。
④ポケットラジオ→携帯の基地局がストップすると電話は使用できません。情報を得るツールとして準備します。
⑤防寒用シート→寒さを凌げるものを用意する必要があります。ブランケットやホッカイロも有効です。
⑥ヘルメット→かさばるので難しいかも知れませんが、最近は折りたたみ式の物も出ています。
⑦ホイッスル→暗闇の中などで自分の居場所を誰かに知らせるために使います。
長期的な避難生活を支えるグッズ
①飲料水→保存期間が長いものも売られています。また風呂の水などをろ過できるグッズも販売されています。
②折り畳み式ポリタンク→自衛隊等が配布してくださる水を貰う為の容器が必要になります。水を満タンに入れるとかなりの重量なので、リュックに入れて背負ったり、台車にのせたりすると便利です。
③非常食→ごはん、おかず、パン、カップ麺、お菓子系など様々な種類があります。
④カセットコンロ&ボンベ→非常食調理用に必要になります。
⑤電池式ランタン→明るいだけで安心感が違います。水のペットボトルを乗せて光を拡散し部屋を明るくする事もできます。
⑥台所用品→プラスチックや使い捨ての皿、お碗、コップ、箸。アルミホイルも容器がわりになります。容器にサランラップをしてから食材を乗せれば洗う必要がなくなり何度でも使えます。ビニール袋やゴミ袋もあったほうが何かと便利です。
⑦衛生用品→アルコール除菌液、携帯トイレ、ティッシュ、ウェットティッシュ、トイレットペーパー、タオル、液体歯磨き粉、ドライシャンプー、生理用品(おむつ・おしりふき・介護用品)などある程度の数が必要になります。
⑧文房具系→ペン、メモ帳、はさみ、ガムテープ(布・紙)など。ガムテープは緊急時に包帯代わりに使う事もできます。
⑨衣服→常に防災グッズとして置いておくのは難しいかも知れませんが、大切なのは防寒用のアウターを確保する事です。可能であれば下着だけでも準備できればと思います。
その他→現金(小銭)は銀行が機能しない事を想定し持っている必要があります。また簡単な救急セットや常備薬はあると安心です。発電機は役に立ちますが高価であり騒音や排気などもあるため考慮して購入する必要があります。
こうした防災グッズを普段使わずに置いてある旅行用キャリーケースに詰めて保管する事もおススメです。キャスターにより重くても持ち運びが出来るメリットもあります。




ー 災害用伝言ダイヤル ー
「171」を使えるように
災害時は通信障害により通話が出来なくなる事があります。その際、無料で連絡を取り合えるサービスが「災害用伝言ダイヤル」です。相手と直接話す事は出来ませんが、お互いに伝言を残しあって状況を知る事ができます。
大切なのは「家族で共通の電話番号を決めておく」と言う事です。固定電話でも携帯番号でも、どちらでも良いので「この番号」と家族で決めておく事が大前提となります。
あとは「171(いない)」にダイヤル→家族で決めた電話番号を入力→伝言を残すor伝言を聞く、これだけです。吹き込める伝言は30秒です。伝言で大切なのは①自分の居場所や状況 ②相手への依頼(居場所を教えて欲しいなど) ③次に自分がいつ伝言を入れる予定か の3点になります。

通常時は開設されていませんが、毎月1日15日と防災週間など練習できる機会はあります。通話が出来ないからと言うだけでなく、命を繋ぐ大切なツールである携帯電話のバッテリーの消費を少しでも抑えるためにも、この「171」を使えるように練習してみて下さい(詳しくは各電話会社のHPを見てご確認下さい)。
※余談ですが、最近は「公衆電話」を使えない方も増えているそうです。緊急時に備え練習するのも良いかも知れません。

ー 避難について ー
避難場所の確認と判断
災害によって避難場所は異なります。地震の場合は広い場所、水害などは学校等の避難所になります。ただし、地域によっては避難所に入りきれなかったり、そもそも避難所に行く事が危うい状況の時は、自宅の2Fや屋根に移動する「垂直避難」も考えておく必要があります。また地震の時は無理に帰宅しようとする事が危険な場合もあります。お互いに学校、会社にいる時を想定して事前に話し合ってみてください。「これが正解」がないからこそ、より良い判断をするための準備やお互いの確認が大切になります。
自宅での避難訓練
「電気、ガス、水道が使えなくなった想定で夕飯を食べる」を家族で行うだけでも様々な事に気づけます。どんな防災グッズがどこにあるのか?実際に調理したらどんな味なのか?など確認するだけでも意識が変わります。また非常食や飲料水の入れ替えをする事も出来ます。
被災された方の声から学ぶ
被災された方から「避難所に居ないと飲食物や資材が貰えない」と言う話を聞いた事があります。混乱を極める災害時は、自宅避難している人が見過ごされ易い可能性があります。また避難所だけではなく、ボランティアセンター、役所、集会所で食材等を配ったり携帯の充電を行っている場合もありました。
「車があって助かった」と言う声と「車で逃げようとしたから亡くなってしまった」と言う両方の話を聞きます。車があればプライバシーも守られ充電も可能になり、その後の避難生活が確実に楽になります。一方で渋滞に巻き込まれ身動きが取れず濁流に流されるリスクも高まります。判断が難しいところです。
東日本大震災で被災された方が「これだけの事があっても、四六時中『避難』を考えていたら生活なんて出来ない。正解がないからこそ日頃の確認や訓練、準備がとにかく大事」とおっしゃっていました。「自分達の命は自分達で守る」その意識をもてるようお互いに考えていきましょう。